屈折異常|横浜市戸塚区の眼科「井上眼科」

井上眼科

屈折異常

近視・遠視・乱視について

近視や遠視、乱視は目の屈折異常によって引き起されます。
ものがぼやけて見えるために、そのままでは仕事や学業に影響を及ぼします。特に小さいお子様の場合は、遠視になっているのが分からないことがあり、普段の斜視などの症状に注意する必要があります。
乱視は、角膜の形状が楕円にひずんでいるため目の縦と横の屈折度が異なるため焦点がうまく合わず、遠視よりも目が疲れやすいと言われています。
現代の生活は、テレビやパソコン、ゲームなど目に大きな負担のかかる環境が至る所にあります。
そのため普段から、適度に目を休ませ、照明や読書の姿勢に気をつけるなどして、目の健康に十分な注意を払っていきましょう。

近視

近視とは遠くから目に入ってきた光が、網膜より手前で像を結び物がぼやけて見える状態です。
この場合近くの物はよく見えますが、遠くの物が非常に見難くなります。
主な要因としては、遺伝(親が近視の場合)、勉強や読書、テレビやパソコンなどで近くを見る機会が多く、それが長時間に及ぶ場合などが挙げられます。
また、乳幼児から始まり進行する疾患性の近視の場合は将来的に網膜剥離となるケースもあります。

遠視

遠視とは遠くから目に入ってきた光が、網膜より奥で像を結んでしまうため、近くの物や遠くの物がぼんやりとしてしか見えません。
そのため、物の形や距離感などが正常に識別できなくなってしまいます。特に成長途中にある幼少期に遠視になると、視力の発育を妨げ弱視になるケースもあります。
また、ピントが正常に合わない状態で物を見るため、はっきりと見えないことにより目が内側に寄ってきてしまうことがあり、遠視から内斜視となるケースも少なくありません。

乱視

乱視とは角膜や水晶体の歪みが原因となって起こる屈折異常です。
物が遠近の距離に関係なくぼやけたり、かすんで見えます。
近視や遠視に比べて見つけ難く、そのまま放っておいてしまうことが多いようです。
文字が見え難いと仕事や学業にも影響を及ぼすだけでなく、時には交通信号や電光掲示板の文字を読み違えて大きな事故に繋がることも珍しくはありません。
自覚症状を感じたら早めに眼科を受診し乱視用の眼鏡やコンタクトレンズで視力の矯正を行うようにしましょう。

小児の近視治療について

リジュセア ミニ点眼液0.025%

2025年4月21日(月)より、点眼できる近視治療薬 「リジュセア ミニ点眼液0.025%」の取扱いを開始します。リジュセア®ミニ点眼液 0.025%」(アトロピン硫酸塩点眼液)は、2024年12月27日、近視の進行抑制を対象疾患とする点眼薬として正式に承認されました。この点眼薬は、毎日就寝前に1滴点眼するだけで、近視の進行を軽減させることが期待できます。

治療の目的および内容

この治療法は、低濃度アトロピン点眼液を点眼することで、小児の近視進行を抑制することを目的とするものです。低濃度アトロピン点眼液発売前の臨床試験において、点眼を行わない場合に比べて、小児の屈折値の進行や、眼軸長の伸びを抑制することが確認されました。
ただし、この治療法は完全に近視の進行を止めることはできません。また、この治療法は視力を回復させるものではありません。したがって、治療を行った場合でも、近視の程度に応じて眼鏡等での視力矯正が必要となることがあります。

治療の目的および内容
治療法および治療に要する期間・頻度
  • 等価球面度数が-0.5Dもしくはそれを超える近視
  • 6歳から12歳くらいまで
  • 定期的に通院が可能な方
  • 就寝前に点眼が可能な環境の方

※上記は一例で、実際の検査・診察にて判断します

治療法および治療に要する期間・頻度
  • 通常、1回1滴を1日1回就寝前に点眼します。
  • 検査後、適応と判断されれば治療開始となります。

副作用などがなく治療継続に問題なければ、定期的に効果を確認していきます。治療は2年間続けるのが望ましいです。臨床試験で、2年間の使用により近視の進行を抑える効果が確認されています。

おもな副作用・危険性

重篤な副作用は認められていませんが、おもな副作用として、羞明(まぶしく感じる)、霧視(かすんで見える)があります。ほかに視力障害、頭痛 、眼瞼湿疹が起こることが報告されています。また、治療を途中で中止すると、近視が急激に進行する可能性があります。
これらの症状や何らかの異常が現れた場合には、直ちに医師にご相談ください。

料金表(税込)

低濃度アトロピン点眼液による治療は自由診療(公的医療保険の対象外)です。検査・薬剤費用は全て自由診療となります。投与中、低濃度アトロピン点眼液が原因と考えられる副作用について治療が必要になった場合も、すべて自由診療となります。

  • 検査代 ¥3,000(税込)
  • お薬代 ¥4,380(1ヶ月分 税込)
診療の流れと予約方法

治療開始後は、定期的に来院していただき、近視の進行や目への影響をしっかりと見ながら進めていきます。

初日
視力、眼圧、眼軸長の測定を行い、医師が目の状態を確認します。
点眼薬の使い方や注意点を詳しく説明し、1か月分の点眼薬を処方して治療をスタートします。
投与後初回受診:処方後1週間〜1か月以内
再来院して、効果や副作用の有無を確認します。
次の3か月後検診までの点眼薬を継続処方します。
投与後2回目以降受診:処方後3〜6か月毎
定期的な診察で、視力や眼軸長の変化を確認します。
次回の検診までの点眼薬を継続処方し、治療を進めます。
リジュセア ミニ点眼液0.025%の使い方について

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老眼について

目の中にはカメラのレンズとしての役割を担う水晶体という組織があり、遠くの物や近くの物を見る際のピントを調整するという大切な働きをしています。
通常近くの物を見る際には、毛様体小帯という水晶体を吊り下げている線維を緩めることで、水晶体が厚くなり近くの物にピントが合うようになります。
ところが、年齢とともに少しずつ水晶体の組織が固くなり、毛様体小帯が緩んでも水晶体の厚さを変えることができなくなってしまいます。そのため、ピントを合わせることが徐々に困難になり、近くの物がぼやけたり、かすんで見える状態になります。これを老眼といいます。

屈折異常の対策について

これらの屈折異常は見えにくいところを一生懸命に見ようとすると疲れ目(眼精疲労)がひどくなり、頭痛、肩こり、吐きけ、めまいなどを併発することがあります。
コンタクトレンズや眼鏡で矯正しピントを合わせることでハッキリ見ることが出来るようになりますが、老眼になることや、環境の変化により、ピントが合わなくなり、無理に合わせようとすると目に負担がかかり、疲れやすくなります。
普段から定期的に検査を行い、ご自分に合った眼鏡を使用することをお奨め致します。
眼鏡の処方についてもお気軽にご相談下さい。